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房総半島 - ダムカード5枚獲得なるか?

「おはよう、フェルプス君。早速だが、今回の指令は、房総半島でダムカードを5枚獲得し、その後、江川海岸で写真を撮ることだ。例によって、君もしくは他のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しない。なお、このテープは自動的に消滅する。では、成功を祈る。」

…ということで、房総半島へ向かうことになった…訳では、もちろんない。 (^^;

これまで、東京近郊で走ったことがあるのは、神奈川県、埼玉県、栃木県、静岡県、山梨県。なぜか、千葉県が入ってないのだ。めぼしい山がないので、ヒルクラ好きの人たちに誘われることがないし、個人では、自転車で都内を横切るのに抵抗があるので、だいたい西へ向かってしまうから、なかなか千葉県を走る機会が訪れない。今回、房総半島を走るまでは、千葉県バージン (略して 千葉ージン) だったのだ! ^^;

プランニング

コガさん「江川海岸へ行きたいって言ってましたよね? 成田からのコースを引いてみたんですけど、どうです?」
ワタシ「Presto SL で、フォトポタな感じで十分なんですけど…。 ^^;」
コガさん「千葉県なんで平坦ですよ。 ^^ 100Km ほど走って、途中でダムカードを5枚もまとめてゲットできちゃいますよ? ^^」
ワタシ「むむむ、それは捨てがたいですねぇ〜。では、いつも通り Escape Air で行きます。 ^^」

千葉ージンの私は、これが罠だと知るはずもなかった…。 (><)

山国日本。関東平野にある東京都内を走っていても、結構坂がある。スポーツバイクが趣味の人たちにとっては、もちろん坂のうちに入らないのだが、房総半島は都市開発された場所とは違い、江戸時代に開墾が進んだ農村地域。おおよそ平坦とは言っても、小さな山 (丘?) はそこそこあり、工業化以前の人力による開墾では、平らに削る労力を割くはずもなく…。

スタート

待ち合わせは、 9:00 a.m. に成田駅。例のごとく、前日は飲み会で、四時間ほどの睡眠時間で、寝ぼけ眼で家を出た。代々木上原駅から電車に乗って、北千住駅で乗り換えて、成田まで一眠り…と思ったら、我孫子駅でコガさんが乗り込んできた。待ち合わせの必要がなくなったので、安食駅で下車して、印旛沼へ向かうことになった。

駅前のコンビニで、ブルホーン化した私の白い Escape Air と、コガさんの黒い新車を愛でながら、まずは、朝のコーヒーを。

コガさんの新車は SOMA のフレーム。シクロクロス用…なのかな? ディスクブレーキと白いホイールが眩しい。軽く乗らせてもらったけど、クロモリフレームと 32c のタイヤのおかげか、とっても滑らかにヌルヌルっと走る。そして、ガツーンと効く強力なディスクブレーキで、あわやこけそうになった。 ^^;

さて、出発。安食駅から印旛沼へ向かう道のりは、とっても平坦な田舎道。徳川家により開墾された土地ということで、畑がとっても多い。見渡す限り、畑、畑、畑。住宅地でもあるようで、車はそこそこ走ってる。

ヒルクライムでは驚異の登坂力のコガさんは、一般道では安全運転派なので、25Km/h 前後で巡航する。ほぼ無風な中での巡航速度としては遅めな感じで、心拍数は一向に上がらず、寝不足もあってか、気だるい走行が続いた。けして坂好きではないのだけれど、あまりにも平坦すぎて、盛り上がりにかけるし、山でもあれば…と思わなくもないが、山になると、途端について行けなくなるので、なかなか悩ましい状態だ。 ^^;

ダム巡り-前半

しばらく走って、レストラン水産センターに到着した。

コガさん「着きましたよ。 ^^」
ワタシ「??? ん? ん?」
コガさん「北印旛沼のダムカードは、ここで配ってるんです。 ^^」
ワタシ「まだ、ダム見てないし…。まだ、お店、開いてないし…。」
コガさん「う〜ん、どーしましょうかねぇ〜。」

しばらく、うろちょろしていると、開店準備をしているらしいおばさんが現れた。おばさんは、サイクルウェアに身を包んだ我々を一目見て、目的を把握されたようで、「ん? ダムカードがいるんかい? ちょっと待っとり。」と言って、店内からダムカードを持ってきてくださった。開店前なのに嬉しい心遣いだ。

ダムカードをもらったら、他に観光スポット的なものも見当たらないので、次のダムカードを目指して、すぐに出発した。なんせ、今回は5箇所を巡るのだから。

印旛沼沿いのサイクリグロードを走る。「次の橋が見えるまで道なりなので、先に走ってください。 ^^」とのことなので、私が前を走る。車は来ないし、リズム良くカーブもあるし、軽快に走れる。少し肌寒い曇天だけど、サイクリングにはいい感じ。なので、マウンテンバイクやクロスバイクの人たちも、少し走っていた。

後ろから「あの橋を渡って、右手に見える風車のところへ行ってください。 ^^」と指示が聞こえる。『ふむ…。景観の良いところで、休憩なのね。写真好きの私のために、コースに組み込んでくれたのかな?』と思っていた。が、到着してみたら、風車のある 佐倉ふるさと広場 こそが西印旛沼ダムカードの配布場所だった。 ^^;

せっかくフォトジェニックな建造物なのに、曇天なのが残念。

風車の中に入って、二階に上がると、レトロ風な自転車が展示されていた。シンプルさがとても美しい。機能美ってやつかな。

監視員 (案内係?) の人がいらっしゃって、解説してくれたのだが、風車のある佐倉市は、弱虫ペダルのモデルとなっているところなのだそうな。そういえば、千葉県総北高校という設定だったなぁ…。そうか! 房総半島の北部ってことか!!

佐倉ふるさと広場 は、花壇と桜の樹木がたくさんある。そんな中で、佐倉の桜というのは、シャレが効いてる。 ^^

満開は来週ぐらいかな? 少しだけ咲いていた桜をカメラに収めた。

ご当地ランチ

テンション低めなせいか、まだ、やや気だるい状態が続いている。夜は木更津で新鮮な魚介類を食べたいし、ここは気分転換を兼ねて、早めにランチにしたいところ。

ただ、遠くまで来て、チェーン店で食事をするのは負けた気がするので、ファミレス系は却下。そうは言っても、田舎道なので、あまり店を選んでいる余裕もなく、目に入ったラーメン屋 麺家一徹 八街店 でランチを取ることにした。

お店に入って私が注文したのは、 落花生つけ麺 だ。千葉県といえば落花生。落花生といえば八街 (やちまた) だそうで、一応、ご当地グルメを堪能ってことにはなるだろう。 ^^;

落花生は英語でピーナッツなので、要するにピーナッツペースト入りラーメンってことだ。味噌バターラーメンとか、塩バターラーメンのようなこってり系ってことになるかな? 落花生の甘みとコクが効いてて、なかなかの美味だった。

このあたりまでの走行距離は、確か 40Km ぐらいだったと思う。全行程の 1/3 といったところか。十分なカロリー補給もしたことだし、いざ、後半へ。

ダム巡り-後半

何度か小雨に見舞われた。都度、数キロも走れば雨ゾーンを抜けられることをアメッシュで確認して、房総半島を南下してゆく。そして、この辺りからプチヒルクライムが何度となく訪れる。短い坂を登っては、下り、登っては下り…。激坂ってことはないのだけど、徐々に脚を削られる感じ。

そして、東金ダムへ到着。

今回、唯一のダム湖の写真。 ^^;

記念写真風のも一枚。

長距離プランなので、時間が惜しい。少し休んで、次の長柄ダムへ向かって走り出す。プチヒルクラが続くが、斜度が上がっている。確か、長柄ダムの近くは、最大斜度 15% ぐらいだった。長柄ダムでダムカードを獲得した後にも、激坂ヒルクライムで息が切れる。短い登坂とはいえ、何度も登ると、やっぱり脚に来る。 (><) 平坦路のはずの千葉路が、終わってみれば獲得標高 1000m だし…。 ^^;

5枚目のダムカードは、配布時間を過ぎてていたため、ダムを素通りして、江川海岸を目指すことになった。

という訳で、獲得したダムカードは4枚だった。

江川海岸

あいにくの曇天で、夕日に赤く染まる海を見るのは無理だろう…と思っていたのだが、夕方になって晴れてきた。だが、最終目的地の江川海岸までは遠く、日没前に到着することはできなかった。

すっかり日の暮れた海岸付近の道は、街灯がなく真っ暗で、ほぼ何も見えないのだが、コガさんは 1200 ルーメンの強力なライトを装備していた。これが、とっても強力なのだ。私の 300 ルーメンでも、田舎道をゆっくり走る分には困らないのだが、スポーツバイクの速度で街灯のない真っ暗な海辺の道を走るのはとても無理だ。気づいたら、海に突っ込んでた…なんてことにもなりかねない。これが 1200 ルーメンになると、とっても明るいので高速走行も可能なのだ。オートバイ並みの明るさなんぢゃなかろうか? コガさんの後ろについて走ると、めちゃめちゃ楽だった。 ^^ これなら、夜走ることになるブルベでも使えるなぁ…などと思っていたのだが、明るさをマックスにした場合の電池寿命は二時間と短い。オーバーナイトを走るには、予備ライトや予備バッテリーなどの工夫がいるようだ。

真っ暗な中、コンデジを駆使して、なんとか撮影した江川海岸からの夜景。日頃、ほとんどオートモードなので、いろんなボタンを押しまくって、試行錯誤した結果の一枚。 ^^;

さて、海辺に来たからには、新鮮な魚介類を食べて帰るぞ!! と、木更津駅へ行くと…。 20:00 ちょっと前だというのに、店が開いてない…。 (TT) チェーン店系の居酒屋か、高級料亭っぽいお店ぐらいしか見つけられない。

コガさん「電車の本数も少ないことですし、今日はこれでお開きってことで、しょーがないですかね。 ^^;」
ワタシ「(TT)(TT)(TT)(TT)」

夕焼けの海と海鮮料理。いつか必ず、リベンジしてやる!!

なお、 100Km の平坦路だった予定は、走行距離 140Km で、獲得標高は 1000m だった。騙されたぁ〜。 ^^;