渡良瀬渓谷と草木ダム
9/10 は、青春 18 きっぷの最終日。この日を過ぎると、ただの紙切れと化してしまうのだが、幸運にも晴天に恵まれた。夏の節約長距離輪行遊びの最後を締めくくるのは、東京から北へ向かい、群馬県から栃木県へと走る渡良瀬渓谷サイクリングとなった。
最初の計画では、締めくくりに日光いろは坂を上るつもりだったのだが、裏道が楽しかったり、寄り道が楽しかったり…で、体力と時間を使ってしまったので、途中で計画変更して、いろは坂はなしにした。
坂は十分に上ったし (獲得標高 2456m by STRAVA)、中禅寺湖の代わりに草木湖を愛でたし、華厳の滝の代わりに不動滝の水飛沫を浴びたし、もう、日光に行ったようなもんだ。 ^^ ダムカードももらったし、わたらせ渓谷鐵道の風情も堪能したし…。満足、満足。
待ち合わせの桐生駅
自転車乗りの朝は 3:30 a.m. に始まる。が、この日の早起きは盛り上がっているブエルタ・ア・エスパーニャを観るため。前日は早く寝てしまって、まったく見れなかったので…。 ^^;
今回の行き先は、群馬県の渡良瀬渓谷。
フルームの活躍を確認したところで、新宿駅へ向かって出発した。まずは、 2.5 時間の電車旅行だ。小山駅から両毛線に乗り換えて桐生駅へ向かうが、私以外に輪行している人は見当たらない。桐生駅で電車を降り、ホームを見渡しても、改札を出たところでも、輪行袋を担いでる人はいない。今回は一緒に走るコガさんがいるはずなんだが…。『うーん、一本前後した電車で来るのかなぁ?』と思いながら駅舎を出ると、コガさんがいた。
久しぶりのサプライズ待ち合わせ。ここのところ、待ち合わせ駅へ向かう電車で遭遇することが多かったので、すっかり忘れていたけど、そういえばコガさんってこーゆー人だった…。 ^^;
水沼駅
コンビニで軽食を食べて、トイレを済ませ、自転車を組み立てる。しばしの自転車談義を楽しんだあと、以前に来たことがあるというコガさんに先導してもらい、日光へ向けて走り出した。
私が STRAVA で引いたコースでは、国道122号を通って日光へ抜けることになっていたのだが、事前のコガさん情報では、渡良瀬川を挟んだ反対側にも道があって、そっちは車が少なくて、涼しいとのことだった。
探索好きなコガさんは、車の少ない道を求めて、やや冒険的なコースを選ぶので、彼と一緒に走る時は、道を任せてしまうのがおもしろい。遠方で迷いたくない私は、一人で走る時はだいたい大きな通りを選んでしまうから。 ^^;
というわけで、水沼駅。
渡良瀬川に沿って走る わたらせ渓谷鉄道 は、映画やドラマにも登場する観光路線。無人駅ばかりで、ワンマン電車で運営されている。駅ごとに特色があるそうで、水沼駅は駅舎に温泉があった。初めて見た。 ^^
基本的に単線なんだけど、水沼駅はすれ違い場所でもあるので、駅の前後は複線化されている。
電車の本数が少ない場所なので、踏み切りから印象的な写真を撮ることができた。 ^^
爽快な裏道ヒルクライム
滅多に車の通らない裏道は、快適に自転車で走ることができる。
爽快な景観だ。 ^^ 天気もいいし、気持ちのいいところ。ここはア・タ・リだ。 ^^
鉄橋は絵になる。 ^^
そして、少し戻ったところで分岐点。待ち受ける予想外のヒルクライム。
まあ、距離は短かったんだけどね。 ^^;
木々の間から渡良瀬川がチラチラ見える山道はアップダウンを繰り返す。徐々に脚を削られているような…。日光いろは坂を上るのは諦めた方がいいかもしれない。そんな気がしてきた。^^;
突然現れた巨大なパラボラアンテナに目を奪われた。
docomo のアンテナだった。柵には有刺鉄線が貼られていたので、何か重要な設備のようだ。
小川を見つけて、水と戯れるコガさん。完全にポタリングモードの服なのは、夜走だったからのようなのだけど、そもそもランドナータイプの人だから。
汽笛が聞こえて川の反対側を見下ろすと、ディーゼル列車がトンネルを出るところだった。たぶん、観光用の トロッコ列車 というヤツだ。本数は少ないはずだから、貴重なタイミングに遭遇できた。 ^^
急遽、草木ダムへ。
草木ダム
「うぉ! でかい!!」見えてきた草木ダムは、高さ 140m の重力式コンクリートダムなので、118m のシン・ゴジラより巨大だ。 ^^;
ここで選択を迫られる。上に行くか、下に行くか? だ。ダムの下流は進入禁止になっているところも多く、せっかく行っても折り返すだけになるかもしれない。まあ、でも行っちゃうよ。 ^^;
草木ダムは、近くまで寄れるダムだった。 ^^
天気が良いので、放流しているところに虹も見える。 ^^
空とのコントラストがいい感じ。 ^^
ダムカードは天端の右側にある管理事務所で配布している。ダムを見上げ、気合いを入れて、ヒルクライム開始! ^^;
天端に到着。写真は草木湖。無事にダムカードを獲得した。 ^^v 同じタイミングでダムカードを貰いに来てた人がいた。
見ず知らずの人とのちょっとした会話を楽しんだあとは、ランチタイム。
ソースカツ丼だ。発祥の地は諸説あるが、桐生市もその一つ。だが、まあ、わざわざ食べに来るほどの名物料理ってことはないな。 ^^; わらじカツ丼のような特色があれば、また、違うんだろうけどね。 ^^;
食後はのんびりムードで、天端から見えた赤い橋を渡りに来た。
橋の上流にも絶景が続く。
そして、ダムまで逆戻り…。 ^^;
不動滝
国道側よりアップダウンの激しい道は、ダムまで下り基調のはずなのに、何度も上り坂が現れる。「し、しんどい… ^^;」と思って後ろを見ると、コガさんがいない。上りでコガさんが千切れるなんてありえないのだが…。
不動滝の駐車場に着くと「いや〜、 Tommy さんの登坂力、だいぶ上がってるんぢゃないですか? ^^」と言うコガさんの自転車は SOMA のシクロクロス用の重いフレーム。タイヤも重いし、荷物もたくさん積んでいる。持ち上げてみたら 15Kg は超えてそうな感じ。その上、桐生まで 100Km を走ってきている。話を聞くと、どーも寝てないっぽいし。ハンデが大き過ぎて、比較になってない気がする…。 ^^; まあ、そんな条件でも、 Escape Air 時代はついていけなかったんだけどね。 ^^;
しょぼい滝かと思っていたけど、なかなかの水量の不動滝。しんどい思いをして引き返してきた甲斐があった。 ^^
駐車場から滝までの階段は、ちょっと大変だったけどね。 ^^;
さて…。これだけ寄り道して遊んでいたら、時間も体力も消費しているので、この時点でいろは坂は中止確定。どー考えても、流れはポタリングなので、わたらせ渓谷鐵道駅巡り遊びに変更することにした。
わたらせ渓谷鐵道駅巡り
疲れたので、アップダウンの少なめな国道を走ることにした。
途中で見つけた噴水。またしても、コガさんは水遊びに興じていたが、写真は撮れなかった。チッ。 ^^;
原向駅の駅舎。
側にあった橋からの景観。やや曇ってきたか…。
足尾駅。タイムスリップしたかのようだ。
終点の間藤駅。
貴重な絵になると思ったんだけどなぁ〜。 ^^;
ホームの中に自転車がある風景って、かなり貴重な気がする。通常だと、輪行袋の中だからなぁ〜。 ^^;
今回は、撮影用 (自転車自立用) にこんなものを用意してみた。撮影の時だけ自立すればいいので、とにかく軽いのを選んだ。なかなかいい感じ。 ^^
線路には栗が落ちてる。拾いたい気もするが、都会派の私には線路に降りるなんてできない…。 ^^;
電車が来た。今回のサイクリングはこれで終了。一応、栃木県日光市には入ったし、たっぷり楽しんだからね。 ^^
エピローグ
渓谷を走る風情のある電車旅。まるでテーマパークに来たようだ。いや、 世界の車窓から の方が趣があるかな? ^^;
「イノシシの子どもが飛び出したため、急ブレーキをかけました。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」とアナウンスが流れるが、誰も怒ったりはしない。「イノシシ、どこ? どこ?」と歓喜に湧く車内は、都会の電車ではありえない光景だよなぁ〜。 ^^;
STRAVA にアップロードした写真は、ちょうど撮影場所で動画に反映されていた。これはおもしろい。 ^^ 日頃は Canon PSG7XMK2 で撮ってるのだけど、見応えのある RELIVE のために、少し iPhone でも撮るようにしよう。 ^^
渡良瀬渓谷は、とてもいい場所だった。紅葉が素晴らしいらしく、秋には賑わうようだ。サイクリングでも、電車旅行でも、ここはおすすめ。 ^^