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念願のツール・ド・東北へ - 後編

前夜までの話だった 念願のツール・ド・東北へ - 前編 の続きを。

数日前から天気予報とにらめっこ。雲行きは怪しく、そして台風が発生していた。前日の天気チェックでは、どうやら台風の影響はないと見て良さそうだった。概ね曇りで、時々、雨が降るといったところだろうか?

記念のチームジャージを作ったので、できればレインウェアを羽織りたくない。そして、チーム名の SUN RISE にかけても、日の出を望みたいところ。 ^^;

「晴れてくれ! 晴れてくれ!! …いや、わがままは言わない。ただ、雨は降らないでくれ〜!!!」と祈りつつ…。

いよいよ、ツール・ド・東北、出走当日を迎えた。

当日

自転車乗りの朝は早い。5:00 a.m. 出発なので、 3:30 a.m. に起きて天気をチェックしたところ…。

窓の外は小雨が降っている。天気予報も雨時々曇りといった感じ。どうやら雨の中での開催となりそうだった。

そしてサイコンが使えないことも確定した。 Cateye Cycling (iOS版)に関するご注意 のニュースを知ってはいたのだけど、イベント当日までには修正版がリリースされるだろうと予想していたのが、残念ながら…。これで、スピード、心拍、ケイデンスがわからないまま、自分の感覚で走らなければならなくなった。ログは GARMIN ForeAthlete 235J で記録できるから、まあ、いいか…。 ^^;

旅館のお客さんは、みんな南三陸フォンド (170Km) の参加者なので、起きた時間は似たり寄ったりの様子。出発は、私らがちょっと早めだった。

まだ、 5:30 a.m. になっていない集合場所の雰囲気。日の出前なので暗い。ここはスタート地点ではないので人は少なめ。レインウェアを買いに行ったマサゴさんを待って、スタート地点へ移動した。

たくさんの人のいるスタート地点。みんなが見上げている方向を見ると、ドローンがいた。テレビに映ったりするのかな? ドキドキ。 ^^

ゲート直前。もうすぐ、スタート。緊張して、無駄に心拍数が上がる。 ^^;

ツール・ド・東北 公式テーマソング が聞こえてきた。公開されてから何十回も聞いたテーマソングだ。もう、それだけで感動して、思わず口ずさんでしまう。「応援してるようで〜♪ 応援されてたりして〜♪♪」だが、覚えてきたのは私だけだった。 ^^;

スタート

50人ずつぐらいだろうか? 順番に区切ってスタートしてゆく。私らは 30 番目だった (スタートの記念写真を撮ってるそうで、その受け取り番号になってる)。「いってらっしゃ〜い。 ^^」のアナウンスとともに、ペダルを漕ぎ出した。

ツール・ド・東北は、レースではなくファンライドなので、サイクリングペースで進んで行く。一般の道路なので車も通るのだけど、コースのほとんどは車の少ない道だし、危険なところはスタッフや警官が交通整理をしてくださっている。自転車が好きで遊んでいる私らのために…。 (TT)

さて、チーム SUN RISE のお話を。仲間の共通点を探したら、思い出したのが職場の日野だった。参画したプロジェクトの違いがあったりして、顔見知りでない人もいるのだけど。「日野で会ったんだよねぇ〜。日野で。ヒノデ。日の出。」というわけで、 SUN RISE に決めた。ガンダムは関係ない。 ^^;

スタートしてしばらくは一緒に走っていたが、元気の有り余っている若いヨシオカさんが、まずは飛び出していった。後で聞いたら「久しぶりに自転車に乗れて、もう、楽しくって、楽しくって。 ^^」とのこと。そりゃぁ、一年ぶりだとそうなるか。 ^^;

残った三人で一緒に走っていたのは短い時間だった。上り坂に入ったところで、人が多くて前が詰まり気味になってしまったから。『これは走りにくい…(><)』と思った私は、スルスルっと集団を抜いて前に出た。後をついてくるかと思ったけど、どうやら残った二人は体力温存を選んだようだ。 170Km あるので、先は長い。

blockdiag Yoshi Tommy Masa Hara

私が二人をおいて前に出て行ったのは、ペース配分が苦手と思われるヨシオカさんのフォローという気持ちもあった。なので、追いついたあとは最初のエイドステーションまで、のんびりしゃべりながら一緒に走った。

女川 AS 19Km

女川 AS に用意されていたのは、女川汁 (さんまのつみれ汁)。小雨の中を走っていたので、すっかり体が冷えていたこともあり、このつみれ汁は至福の味だった。「生き返る〜!!! ^^」塩加減も抜群で、とても温まった。これぞ、ツール・ド・東北の醍醐味!! ^^

エイドステーションでは、ボトルに補給もしてもらえる。水だけぢゃなく、 DAKARA もあった。自転車で長距離を走るときは、給水が大事なんだけど、これならまったく不安はない。素晴らしい。 ^^

女川汁を食べ終わった頃に、マサゴさんがやってきた。どうやらハラダさんとは離れたらしい。マサゴさんが軽食を済ませるのを少しだけ待って、三人で次のエイドステーションへと出発した。

…のだが、まだ、そんなに経っていない上り坂で、ヨシオカさんに「登りは苦手なんで、先行ってください。 ^^」と言われ、「オレも苦手なんだけどねぇ〜。 ^^;」と言いながら先行した。登りきったところで振り返ると誰もいない…。「アレ? ^^;」

blockdiag Yoshi Tommy Masa Hara

どうやらこんな感じになったらしい。そのまま、しばらく一人で巡行し、「せっかくのツール・ド・東北なんだし、写真を撮っておかなきゃもったいないなぁ〜」と思って、絶景ポイントで自転車を降りて撮影した。

三陸海岸の絶景…のはずなんだけど…まあ、天気には逆らえない。撮影を終えて走り出すと、ヨシオカさんが追いついてきた。

ヨシオカさん「待っててくれたんですか! ^^」
ワタシ「ちょっと、写真を撮ってただけ。 ^^」

そして、二人で次のエイドステーションへ。

雄勝 AS 38Km

ここでは、焼きたてのホタテが振舞われた。「ウンマァ〜 ^^」

普通に食べても美味しい新鮮なホタテ。それを 40Km 走って振舞われたら、もう、イチコロだ。 ^^

ホタテを食べて DAKARA をいただいて、出発しようとしたところで、マサゴさんがやってきた。順調、順調。 スマココ でハラダさんの位置を確認し、ヨシオカさんとともに出発した。

でも、すぐに上り坂。

ヨシオカさん「行けるなら、どうぞ、先に行っちゃってください。 ^^」
ワタシ「そーやって、挑発されると行かんとしゃーないよなぁ〜。 ^^;」

となって、グワッと加速してゆく。ファンライドなので、日頃は平地しか走らない人たちもたくさん参加しているのだろう。私もけして上り坂が得意なわけではないのだけど、だいたい山に走りに行くことが多いので、少しばかり有利なようだ。ただ、あまりにもスイスイと抜けてしまうので、「オレ、上れるやん!」と勘違いしそうになる。 ^^;

上って下って、海岸沿いを一人旅。先は長いので、写真を撮りながら無理しない程度で巡行していた。

道中、地元に方々が応援してくださっていた。雨が降っているのにたくさんの方々が傘をさして、声援をくださった。雨宿りできるところでは旗を振り、拍手をくださった方もいた。ロードレースなんて知らないであろう、おじいちゃん、おばあちゃんも「頑張ってぇ〜! ^^」と声をかけてくださる。

「こちとら、自転車遊びが好きで走ってるだけなのに…。大変なのはあんたらの方なのに…。 (TT)」と涙が溢れてきたが、我慢することなく、そのまま泣きながら走った。今日が雨で良かった。「もう、今日は、めっちゃ頑張って、ちゃんとゴールまで行くからね!」と心の中で約束し、手を振りながら走り続けた。

応援してくれてる人やガイドスタッフの方々、そして交通整理にあたっていた警察の方々に「頑張ります!」「ありがとうございます!」「ご苦労様です!」とできるだけ声を出すようにもした。大したことではないけれど、こんな小さなコミュニケーションで、お互いの心に何かが芽生える気がしたのだ。

誰もいないところでは「応援してるようで〜♪ 応援されてたりして〜♪♪」と ツール・ド・東北 公式テーマソング 歌いながら走った。

蛇足ながら、「ヒ〜メ、ヒメヒメ♪」は覚えていない。 ^^;

エイドステーションのトイレは混んでいるので、他のトイレを探していて、見つけた神割崎で記念撮影。完走するために時間短縮のちょっとした工夫といったところだ。 ^^

トイレと撮影を済ませて出発しようとしたところで、ヨシオカさんが追いついてきた。彼もトイレだ。 ^^; 「うっ! 追いつかれた!! (><)」彼を待たずに逃げるように出発した。でも、次のエイドステーションは目と鼻の先だった。 ^^;

神割崎 AS 60Km

すぐにやってきたヨシオカさんの Pinarello と一緒に私の Trek をワイヤーロックして、いざフードコーナーへ。

ここでは、南三陸かあちゃんむすび が振舞われたのに、写真を撮り忘れた〜。 (TT) ワカメおにぎりとひじきおにぎりがあって、私が食べたのはひじきの方。中に入ってた塩っぱい鮭が、体に染みる〜。 ^^ おにぎりは心のふるさとだ! ^^

エイドステーションを出た後は、確か下りだったかな? 「寒い〜 (><)」とか叫びながら下り切って、次の登りに入ると…。

ワタシ「体を温めたいから先に行くわ!!」
ヨシオカさん「どうぞ、どうぞ。 ^^」

と、またしても一人旅。見栄を切った以上、追いつかれるわけにはゆかない。とはいえ、全力で踏んでゴールまで辿り着けなくなるのは困る…と思いながら、でも、少しだけいつもより頑張って走った…と思う。

次のエイドステーションは、とても楽しみにしていた中間地点のランチエイドだ。 ^^

歌津 AS 85Km

頑張った甲斐があって、少し引き離せたようだ。自転車ロックの都合があるので、数分ばかりヨシオカさんを待つ。たぶん 3 分ぐらいだったかなぁ? 引き離せたのは。頑張って走った割には短かったなぁ〜と思いつつ、自転車をワイヤーロックして一緒にカレーを受け取りに行った。

シーフードカレーだ。 ^^ 85Km も走ると、さすがに疲れた。このカレーが後半の貴重なエネルギーになる。エイドの食事は、ちゃんとライダーの消耗具合を計算して用意してくださっているようだ。 ^^

iPhone を確認するとマサゴさんからメッセージが入っていた。「今から第三エイド出ま〜す。^^」とのこと。 スマココ で位置を確認すると、およそ 20 〜 30 分差ぐらいに思われた。

blockdiag Yoshi Tommy Masa Hara

食べたからといって、すぐにエネルギーになるわけぢゃないので、このエイドステーションでは、少し長めの休憩を取る計画だった。なので、長いトイレ行列に並んだ。オールフリーを飲みながら。 ^^;

すると驚いたことに、同じ旅館に宿泊しているタコ夫妻 (ヘルメットにタコのぬいぐるみを載せて走ってらっしゃるので) が私の前にいた。

ワタシ「も、もしかして、すずや旅館に泊まってらっしゃる…?」
タコご主人「あ、もしや昨夜お会いした…?」

一緒に並んでいるご縁もあって、しばし歓談。実はここまでのエイドステーションでチラッと見かけていたので、どうやら私らと同じぐらいのペースで走ってらっしゃるご様子。

「いつもは、ここまで混んでないんですけどねぇ〜。バナナなんかも用意されていて、あまり補給食を用意してなくても大丈夫なんですけど、今年はちょっと違うみたいですねぇ〜」とのこと。開催年から毎年参加してらっしゃる方の貴重な情報をいただきなんかつつ、雑談を重ね、トイレを済ませた。

どのくらい休んだだろうか? 確か到着した時は、足切りまで 1 時間ほどの猶予があったはずだけど、そこそこタイムロスをした気がする。後半もペースが落ちなければ大丈夫だけど…。

ヨシオカさん「もう、無理です。胃がカレーを受け付けてくれません…。^^; 後半はサイクリングペースで完走を目指しますよ。 ^^;」
ワタシ「そもそもこのイベントは、そーゆーイベントやし! ^^;」

そんな会話をかわしつつ、出発の準備をしているとマサゴさんが到着した。どうやら、足切りの心配はハラダさんだけのようだ。 スマココ で確認すると、まだまだ、到着しそうにない。出発前に「雨だし、オレ、今回はカレーを食べたらリタイアするわ! ^^」と言ってた冗談は、もしかしたら本気だったのかもしれない…。そんなことを考えながら、エイドステーションを後にした。

「ヨシオカくんはサイクリングペースで行くって言ってたし、抜いちゃってもいいよなぁ〜 ^^;」ということで、またしても上り坂でヨシオカさんを置いて、一人旅へ。「せっかく一緒に参加したんだし、一緒に走りたいけど、完走したいからなぁ〜。」そんな葛藤を繰り返しつつ、淡々とペダルを回して進んでゆく。さっきのエイドステーションで距離は半分なんだけど、コースの折り返しはもうちょっと先だった。

折り返し地点あたりで、子どもたちが手を降って応援してくれていた。「頑張ってぇ〜! 追いついてぇ〜!!」と。前を見ると目算で斜度 5% ぐらいの軽い上り坂。前方集団との距離はざっと 100m ほどだろうか? どうやら私が遅れてしまっているように見えるようだ。子どもたちの声援に応えないわけにはゆかない。「あれに追いつけばいいんだよね?」と指差して、子どもたちにアイコンタクトを送る。そして、ダンシングで猛ダッシュ。たぶん、今回で一番ペダルを踏んだのはここだと思う。あっとゆー間に前の集団に追いつき、そしてそのまま追い越した。「すげぇ〜! スゲェ〜!! 速い〜!!! ^^」と子どもたちの歓喜の声が聞こえた。 ^^ やったぁ〜! 子どもたちが喜んでくれた〜!! ^^ これでロードバイクに興味を持ってくれて、日本を代表する選手になってくれたりなんかするといいなぁ〜。^^;

でも、アホなことをやって私の脚は終わってしまったので、子どもたちの視界から消えたところで、ポタリングモードにチェ〜ンジ!! ^^;「もう、無理! 走れん!! ^^;」幸いなことに、その後は下り基調が続いた。「ファンライドなんだし、のんびり行こう。 ^^」って感じで、次のエイドステーションまでのんびり走った。

蔵内 AS 103Km

ここでは、かぼちゃまんじゅうとわかめ汁が用意されていた。すでに 100Km 走ってるから、カロリーもミネラルもめっちゃ大事。運営の巧みさとふるさとの味の絶妙なバランスが素晴らしい。 ^^ でも、ちょっとカロリーが足りないかな? 二、三個食べたかった。 ^^;

トイレを済ませ、せっかくなので記念撮影を…とやっていると、ヨシオカさんが追いついてきた。「Tommy さんが先に行っちゃうから、めっちゃ頑張りましたよ。 ^^」だそうな。「サイクリングペースって言ってたやん! ^^;」ここまででかなり引き離したと思ってたのに、これは誤算だ。 (><) 「一年間、自転車に乗ってないヤツに追いつかれたくない!! でも、あくまでもファンライドだし…」と心の中で葛藤しつつ、彼を待たずに出発した。 ^^;

ホテル観洋 AS 122Km

このエイドで振舞われたのは、フカヒレスープ。この頃は雨はやんでたと思うけど、曇り空で気温は上がらず、ウィンドブレーカーを羽織ってても、暖かくはなかった。そんな状況で飲むフカヒレスープは、至高の味わい。女川 AS で頂いた女川汁が究極のスープなら、こっちは至高のスープだ! ^^

ここは、ヨシオカさんに追いつかれる前に、いそいそと出発した。記念写真を取らずに。 ^^;

でも、途中の絶景ポイントで、一枚だけパシャり。 ^^;

追われるより、追う方が有利らしく、やっぱり追いつかれてしまった。写真を撮ると追いつかれるなぁ〜。 ^^;

「だいぶ、上り坂でのダンシングのコツがわかってきましたよ。 ^^」と満面の笑みのヨシオカさん。「チッ! こいつ本番で学習してやがる。ニュータイプか?」と幾つかのアニメの混ざったセリフが頭をよぎる。 ^^; 一緒に走れてうれしい気持ちと、追いつかれて悲しい気持ちの入り混じった複雑な心境だ。 ^^;

ここらで急にお腹が空いてきた。エイドステーションが充実してるし…と思って、持ってきていた二個の羊羹は前半で食べてしまっていた。まだ、深刻な空腹ではないけど、残り 50Km を走り切るにはちょっと不安だ。

神割崎 AS 135Km

土地勘がないのでわからなかったのだけど、ここは往路で入ったところでもあったそうで、復路では寄らなくても構わないそうな。なので、軽食の用意はなく、ドリンク類の補給ポイントに設定されてたようだ。やばい…。エネルギー不足の危機が…。(><)

ドリンクコーナーに行くと、とっても充実していた。コーラを飲み、 CC レモンを飲み、 DAKARA も飲んだ。これで最後まで走れるといいのだけど…と思っていたら…。

うろうろしていたら、カレースープが手に入った。^^ 他のエイドステーションから残りを運んできたらしき会話が聞こえた。ひとまず空腹感は亡くなったので、一安心。 ^^

さらにご飯も到着した。用意されたレギュラーメニューぢゃないけど、おばちゃんたちがその場でとっても大きな塩おにぎりを作ってくれた。 ^^ 「ありがとうございます! これで最後まで走り切れます!!」 (TT) もう、なんとゆーか…。幸せすぎて、またしてもホロりと涙が…。 (TT)

ワタシ「あれ? 疲れたからサイクリングモードって言ってなかったっけ? ^^;」
ヨシオカさん「なんか、よくわかりませんけど、すっかり回復したみたいです! ^^」

めっちゃ笑顔やぁ〜。 ^^ スタート前は、リタイアするかもしれないと心配していたけど、ここまで来たら、もうその心配はなくなった。それは嬉しいことなんだけど、こちとら毎週乗り続けてる遊び人の意地がある。ファンライドとはいえ、ヨシオカさんを引き離してゴールしたいのだ。レースぢゃないんだけど、そこは…ね。 ^^; そんな気持ちを抱えつつ、一緒に次のエイドへ向かった。

アップダウンを繰り返し、狭い道へ入って行くと、工事中だったり、人が多かったりして、ヨシオカさんから少し離されてしまった。視界には捉えているものの、 50m ほど前方だろうか。どうやら、上り坂のコツをつかんだってのはホントのようだ。

blockdiag Yoshi Tommy Masa Hara

そこに現れたのは斜度 10% を超えると思われる激坂 (サイコンが使えないのでよくわからない… ^^;)。距離は短いけれども、インナーローのダンシングでも厳しい坂で、押して歩いてる人もチラホラいる。ここはチャンス! とばかりに、間にいた人たちをゴボウ抜きにして、一気にヨシオカさんに追いついた。激坂の上りは、まだコツをつかんでないようだ。 ^^v

その後は仲良く一緒に最後のエイドステーションへたどり着いた。ファンライドだからね。

北上 AS 147Km

十三浜茶碗蒸しが用意されていた。ん? 甘い? プリンのような味わいの不思議な冷静茶碗蒸し。まあ、材料は似たようなもんではある。上品な味わいで、とっても美味しいんだけど、気温が低かったので、温かい方がよかったかな。 ^^;

そして、ホヤ。思わず「これは食べ物なの?」と訊いてしまったけど、見た目はともかく味は美味。烏賊っぽいかな? お酒を飲みたくなる味と食感。 ^^

ゴールまであと 23Km。

ヨシオカさん「あとは、二つのきつめの上りと、二つの緩い上りがあって、その後は平坦のはずです。 ^^」
ワタシ「そうなんだ。オレ、膝が痛いから、もうゆっくり走るよ。^^;」
ヨシオカさん「ボクもあとはサイクリングですよ。 ^^;」

ヨシオカさんの後ろについてアップダウンを繰り返し、川沿いの平坦路に入ったところで、少しペースの遅い人の後ろについて走っていた。『もう足切りの心配はないけど、もうちょっと速いペースがいいなぁ〜。』と考えていた私の後ろに誰かがついた。先頭の人はローディーというより、サイクリストっぽい雰囲気なので、このトレインは怖い。

ワタシ「ゴール、まだ?」
ヨシオカさん「あと 10Km ぐらいです!!」
ワタシ「前の集団まで出るわ!」
ヨシオカさん「わかりました! ^^」

前の集団までは 300m ほどだろうか? 追いつくためにスピードを上げた。でも、追いついてみたらペースが合わない感じだったので、さらに前の集団に、そしてもうひとつ前の集団に…と三つほど追い越した。合う集団がないなぁ〜と思って振り返ると、ヨシオカさんがいない。『そっか、サイクリングって言ってたもんなぁ〜。どうやらこれで遊び人の面目は保てそうだな。』と安心して巡行していると…。

ヨシオカさん「やっと追いつきました。 ^^」
ヨシオカさん「いや〜、ついて行こうとしたんですけど、やっぱり引き離されちゃいますね。 ^^」
ワタシ「え〜い!! ゆっくり走る走る詐欺めぇ〜!! ^^;」
ヨシオカさん「Tommy さんこそ、足が終わった詐欺ぢゃないですかぁ〜!! ^^」

なんだかんだで、独走できん!! ^^;

この頃には雨も上がっって、路面も乾きつつあった。レインウェアは最後のエイドステーションで脱いでいて、二人ともチームジャージで走っていた。「このままチームジャージで一緒にゴールできますね。 ^^」と言ったヨシオカさんは、突然の逃げをかました。「おい! 一緒にゴールするんとちゃうんか!! 裏切り者!!! ^^;」

もちろん、ちゃんと追いついた。裏切り返そうかと思ったけど、街中に入ったので、おとなしくゴールまで一緒に走った。チッ!

ゴールが見えてきた。

GOAL 170Km

やったぁ! ゴールだ!! ポーズを決めてくれたヨシオカさん。暗いのでさすがにブレた。 ^^;

石巻専修大学の中では、たくさんの人たちが待っていてくれた。「おめでとう〜!」「お疲れ様〜!」たくさんの応援の声が聞こえる。ゴールゲートをくぐる時には、右手の拳を振り上げ「やったぁ! オレ、走りきった!!」と思わず叫んでしまった。声援がさらに大きくなった。「!!!!おめでとう〜!!!!」

雨中の 170Km を走りきった喜びに加えて、先頭がゴールしてから何時間も経っているのに、大きな声で声援をし続けてくれる人たち。こんな達成感、もう二度と味わえないかもしれない。ちょ〜感動。 (TT)

完走証をもらって記念撮影。 ^^ ポートレートを撮る時は、しゃがんで撮ってくれると嬉しいなぁ〜。短足に見えるぢゃないか。 ^^;

途中で電池が切れちゃったけど、今回の RELIVE はいつもよりは写真多めで、ツール・ド・東北の雰囲気が伝わると思うので、ぜひ、ご覧頂きたく。 m(__)m

イベント会場にて

どこのエイドステーションだったか忘れたけど、 SNS を確認した時に、昔の仕事仲間からのコメントがあった。「あいにくの天気ですが、頑張ってください。私もステージ横のブースに来てるので、よかったらお立ち寄りください。」と。それを読んでから「ブースが撤退しちゃう前にゴールしなきゃ!!」という思いで走っていた。ゴールして真っ先にブースを探したら…ホントにステージ横に彼のいるブースがあった。ツール・ド・東北のメインスポンサーの一つらしい。そういえば、ゼッケンに企業名が入ってた。 ^^;

東京から遥か遠い石巻で、まさか会えるなんて思ってもいなかった。あまりのサプライズに、ハグしてキスしそうになるほどだったけど、普通に情報交換トークを交わすにとどめておいた。 ^^; かつての仲間の元気そうな姿を見れるなんて想像すらしてなかった。数年ぶりの予想外の邂逅で締めくくるなんて、ツール・ド・東北はなかなかイキな演出をしてくれる。 ^^

さて、あとの二人はどうなったかな? と スマココ でチェックすると、驚いたことにハラダさんが前に出ていた。カレーあたりの時間差からそんなに広がってないようで、どうやら後半は私らと同じペースで走っていたと思われる。後で聞いたところによると「いや〜、スイッチ入るまでにえらい時間がかかったわぁ〜 ^^;」とのこと。さすが、昔取った杵柄だ。 ^^

最初の予想では、もっとも有利だと思っていた軽量のマサゴさんは、あまりのアップダウンの多さで、後半、疲弊したようだ。足切り寸前だったそうな。 ^^; 一緒には走れなかったけど、ひとまずチーム SUN RISE は、全員完走できた。 ^^v

旅館にて

お風呂、気持ちいいぃ〜! 最高〜!! 幸せ〜!!! ^^

ゴールしたあと、実は先に二人で旅館に戻っていた。旅館のお風呂は広くはないので、後からゴールしてくる人たちのために、ちゃっちゃと済ませておいた方がいいと思ったからだ。ドロドロの自転車の洗車も順番待ちにさせたくなかった。仲間と一緒にゴールの感動を味わいたい気持ちはあるけど、雨中のイベントだったので、情緒より合理性を優先したのだ。けして、「うわぁ〜、誰もいない浴槽は天国だわぁ〜!!」のためではない!! ^^;

風呂上がりにのんびりしているところに、タコ夫妻が戻って来た。「お疲れ様でしたぁ〜 ^^ 道端カレンさんを見かけましたよ。気仙沼 (210Km) コースだったようです。」とのこと。う、う、羨ましい〜! ^^; 私は前日にキクミミさんを見たけど、そりゃぁ、道端カレンさんの方が…。 ^^;

仲間の二人も戻って来た。トラブルなく、全員無事に終えられて一安心。 ^^ そして、完走パーティーは近所の牛タン屋へ。

翌日

自転車乗りの朝は早い。なんの約束もしてないのに、みんな 6:00 a.m. には起きていた。

旅館の朝食はこんな感じ。ご飯はおかわり自由だ。

車で東京へ向かうハラダさん、ヨシオカさんを見送り、私は輪行で東京へ。マサゴさんは一眠りして宮城サイクリングを堪能してから帰られたようだ。旅館を出る時、女将さんと両手でガッツリ握手した。「大変お世話になりましたぁ! また、来年、来ます!! (TT)」と約束して。

小雨だったので、予定していたサイクリングを中止して、陸前山下駅から仙台へ向かった。

あっさりと 牛肉どまん中 リベンジ達成!! ^^;

中身は牛肉弁当とよく似ている。味も、一緒に食べ比べてみないと違いが分からないぐらい。^^;

無事に東京駅に到着。昼間の中央線や山手線に自転車を持ち込むなんて、私にはできないので、小雨が降ってる中、自走で渋谷へ帰った。

エピローグ

「応援してるようで〜♪ 応援されてたりして〜♪♪」 ツール・ド・東北 公式テーマソング が何度もリフレインする。

自転車に乗ってる時はもちろん、人生の中でも、知らない人にこんなに応援されたことはない。もう、一生分の声援を受けたんぢゃなかろうか? と思うほど。雨なのに…。

運営スタッフの方々、ボランティアの方々、警察の方々、地域の方々…。たくさんの方々に支えていただいたお陰で、楽しく快適に、そして無事に走りきることができた。 SNS でも多くの人に 'いいね!' を押していただき、「170Km 完走、おめでとうございます!」と言っていただいた。とても充足感の高い休日を過ごさせていただいた。この素晴らしい体験を、次回は是非ご一緒に。 ^^

追伸、二泊分の荷物を持った輪行だったので、お土産を持って帰るのはちょっと無理だった。せっかく宮城まで行ったのに、手ぶらでごめんなさい…。 m(__)m