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AACR - 逃げ

AACR には、職場の仲間と 3 人でエントリーしていた。だが、私が二組、イマムラ氏が三組、 コガ氏が四組と、出走時刻がバラバラだったりする。組ごとに 20 分ずつ遅い時刻のスタートになるのだ。

走力も違う。あまり乗ってないイマムラ氏の目標は "とにかく完走すること" なので、健闘を祈るばかりなのだが、問題はクライマーのコガ氏で、この方はとっても健脚。私とは 40 分の出走ハンデがあることになるので、コガ氏に追いつかれないことが、今回の AACR の裏ミッションだったりする (せっかく一緒に参加しているのだから、のんびり走って、エイドあたりで合流するのが、本来の楽しみ方のような気はするけど…)。 ^^;

平坦路は私の方が得意だと思うのだけど、高級ホイールを装着したらしいので、戦闘力は格段に上がってるらしい。もともと上り坂は大幅にコガ氏の方が速いので、坂がある毎に差はどんどん縮まってゆくはず。 AACR はヒルクライムコースではないけれど、ノコギリ状のコースプロフィールから考えると、坂はけして少なくない。果たして、150 Km をエスケープできるのか?!

コース概要

四月開催の 桜のAACR は、五月開催の 緑のAACR よりもゴール時刻が早く、 16:00 となっている。およそ 9 時間で 150 Km なので、グロス平均で 17Km/h といった感じになる。この数字だと「まあ、完走はできるだろうけど、写真撮影やエイド休憩を省略しなきゃダメかも…」と、私にはあまり余裕はなさそうな感じ。なので、職場の仲間を待ってる余裕も、とてもぢゃないけど私にはないのだ。^^;

会場 - 梓水苑へ

朝 4:00 起床。気温は二度。寒い…。 (><) 東京は春なので、すっかり油断していた。一応、ウィンターグローブとレッグカバー、ウィンドブレーカーは持って来ているものの、裏起毛ウェア類はない。往復便でホテルに送っておいた着替え用のインナーを重ね着して、なんとかなった。危ない、危ない。 ^^; さて、出発。

会場への移動中で、すでにこの景色! ^^

6:30 a.m. 頃に会場に着くと、すでに一組のスタートは始まっていて、二組もその後ろに並ばされる。当日は特に受付もなく、スタートの列に並ぶだけ、他の組に混ざってスタートできそう (ゼッケンの色が違うから、早いスタートに混ざるのはダメかも…。) ^^;

第一エイド - あづみの公園穂高エイドへ

間も無くスタート。司会の元気なお姉さんが、参加者の緊張をほぐすために、場を盛り上げてくれて、とっても楽しげな雰囲気。 ^^

スタートして間も無く、目の前にパノラマが広がる。「初っ端からこれかぁ! ^^」と心拍数は高まる。

往路は向かい風。トレインに入るかどうかで消耗度合いは変わってくるので、なるべく丁度いいトレインに入れてもらいながら走ってゆく。

第一エイド到着。なんか、絵の中にいるかのような錯覚があって、いきなり現実感を喪失してしまいそうになる。「あれ? これは夢の中???」みたいな感じ。 AACR ヤバイ!! ^^

ジャムパン。うまうま。 ^^

第二エイド - あづみの公園大町エイドへ

第二エイドまでの道中のことはあんまり覚えてない。たぶん、上り気味だったと思うけど…。 ^^;

そしてエイドに到着したのだが、ここは反則だぁ!! エイドの標識のあとの公園内をめっちゃ上らされる!! (><) 「やったぁ! 休憩だぁ!」と思わせられたあとだけに、コース全体で一番しんどかったんぢゃないかと思うほどだった。 ^^;

だが、噂のネギ味噌おにぎりが登場! さすがに美味い。 ^^ 「食べられるオソマは、なににでも合うなぁ〜 ^^ ヒンナヒンナ *^o^*」 (by ゴールデンカムイ) うん、もう、上り坂のことは忘れよう。 ^^ ネギ味噌は2種類あって、自分でおにぎりにのせて食べるんだけど、ちょっとのせ過ぎた。私の好みだと、もうちょっと薄く伸ばした方がバランスがよかったかな、と。 ^^;

黒豆羊羹…だったと思う。すっきりとした甘さで、食後のデザートにバッチリ。 ^^

第三エイド - 大町木崎湖エイドへ

第三エイドまでは 10Km ほどと近い。ここはペースを上げてもタレないので、イマムラ氏、コガ氏を引き離したいところ。

道路標識に "黒部ダム" の文字が! 立山の雪の回廊が、この道の先にあるのか…。めっちゃ行きたいけど、自転車では行けない場所なんだよなぁ〜。 ^^;

走りながら撮った写真なので、構図が甘くて絶景感が伝わらないのが申し訳ないのだけど、遠くに雪山を眺めながら、めっちゃ気持ちよく走ってる。 ^^ ペースを上げるつもりだったのに、カメラを片手に持っての観光巡行な感じになってしまった。

そして、カーブを曲がって現れた、まるで CG の空間のような場所に、思わず足を止めて感嘆の息を漏らしてしまった。「うおぉ! これは凄い!! \(^^)/」 走ってゆくと、パソコンの壁紙に吸い込まれゆくような非現実感に襲われる。このまま異次元空間に吸い込まれそうな…なんかのアニメのワンシーンに入り込んでしまったような…そんな感じ。

そして、あっという間にエイド到着。

山菜味噌汁と、出来立て熱々のおやき。あんこかと思ったら、野沢菜 (たぶん…) が入ってた。今、まさに蒸しながら提供してくださるなんて、すごい!!

第四エイド - 白馬岩岳エイドへ

次のエイドまでは 26Km と、ちょっと距離がある。そして、上り基調…だったハズ。

メッセージを確認すると、コガ氏がイマムラ氏を抜いて、第二エイドに着いたらしい。たぶん 15Km は離れていると思われる。折り返してしまえば下り基調だから、白馬のエイドまで余程のヒルクライムでなければ、ゴールまで追いつかれることはなさそうな感じだ。

木崎湖の西側を北上中。ここも爽快。

湖を超えて、絶景は続く。

またしても、めまいが…。これは現実世界なのか? 美味しい水か何かの CM の撮影現場に紛れ込んだような…。

もう、二次元にいるのか、三次元にいるのか、感覚が朧げになっている。しっかりと意識を保ちつつも、線路を見つけたので、立ち寄ってパシャり。「電車が通ってたら最高なんだけどなぁ〜」と自転車に跨って走り出すと、電車が来た。3分だけ我慢すればよかったぁ〜。 ^^;

そして、第四エイド到着。

あ、フォーカスが…。 ^^;

エイドで提供いただいたのは、おそばとソーメン。両方食べて良かったのかな? ^^;

スタッフの方が励ましてくださる。「ここから折り返しですよぉ〜! 帰りは追い風ですよぉ〜!! ^^」

だいたい、どのエイドも自転車はこんな感じ。バイクラック、どこにあったんだろ? ^^;

ここから折り返しなんだけど、 90Km ほど走ってるので、60% は終わっている。そして後半は下り基調で、追い風だ。 ^^

スマココを確認すると、 コガ氏との距離は離れたままで、 GARMIN Edge 820J を確認すると、イマムラ氏との距離は 25Km ほど。

第五エイド - 大町木崎湖エイドへ

一般車両の入れない道が組み込まれている。車のことを気にせずに走れるのは安心だ。 ^^

またしても、壁紙に向かって走る。 ^^; めまいがクラクラ…。このまま異次元空間に吸い込まれそう…。 ^^;

GARMIN Edge 820J を確認すると、折り返し地点へ向かうイマムラ氏との距離がどんどん縮まっている。往路と復路はところどころ同じ道を使うので、運が良ければすれ違いざまに応援して上げられるかも…と思いながら、距離のカウントダウンをしていた。

そして、運がいいことに信号の近くですれ違った。けど…。よくわからない…。 ^^; なぜなら、一度も一緒に走ったことがないので、ウェアも自転車も知らないから (スペシャライズドなのは知ってるけど、すれ違いで判別できるほどマニアではない)。 ^^; かろうじて背格好で「たぶん、信号から先頭で出てきたタヌキっぽいのがイマムラ氏だな…」と思った。 ^^; そして、距離が離れてゆく…。応援できるタイミングは過ぎてしまった…。 ^^;

こっちは下り基調、イマムラ氏は上り基調なので、最大距離を広げておくか…と、アップペースで走ることにした。 30Km 以上離れたところでエイド到着。

冷奴。もっとたっぷり醤油をかければ良かった…。 ^^;

よもぎ餅。他に白いのもあったけど、一つしかダメなんだって。ラストスパートのために、甘いものをしっかり食べたかったぁ〜。残念。 ^^;

だがしかし、ネギ味噌おにぎりに再会。また会えるとは思ってなかったよぉ〜。うまうま。 ^^

第六エイド - 安曇野エイドへ

復路はエイドが一つ少ない。次も 25Km ほどある。

追い風のゆるい下り基調で、時々 40Km/h のトレインに入れてもらったりしながら順調に駆け抜けてゆく。

後ろから見ていて、何か違和感が…と思ってスピードを落として、じっくり見てたら、驚いたことにタンデム自転車だった。これは珍しい! 信号スタートで「せーの!」と言いながら漕ぎ出していた。楽しそうだ。 ^^

けっこう頑張って走って、疲れたところで、エイド到着。

しそゼリー。撮る前に食べてしまったので、「撮らせてください!」とお願いしたら、「ぢゃぁ、集めますね!」と、寄せ集めてくださった。サービス精神の高い、素敵なお姉さんだった。 ^^

そして、噂のりんごジュース。美味い! このタイミングでこれはたまらん!! もっとくれ〜!!! ^^;

ワタシ「あと、何キロですか?」
スタッフ「あと 19Km です。最初 4Km が上りで、そのあとは下りです!! ^^」
ワタシ「うわ! ここまで来て 4Km の上りなんて、やめて〜 (TT)」

しばらく芝生に寝そべっていた。青い空が気持ちいい。このまま眠りたい。…が、ゴールまでもうひと頑張りだ。

ゴール - 梓水苑へ

おもしろいことに、周りにいる人たちの顔ぶれが、途中から似たり寄ったりになっていた。「あれ? このジャージ、さっき抜いたよなぁ〜。」「この人に上りで抜かれたけど、追いついちゃった…」ってな感じ。示し合わせて一緒に走ってる訳でもなく、走力には差があるのに、不思議なことに一緒に走ってるような気分だった。 ^^

ゴールに向けて、畑の間を駆け抜けてゆく。

さすが 桜のAACR だ。 ^^

ここを抜ければゴールかな?

住宅地が見えてきた。ゴールが近いぞ!!

ゴール!! ちょっとわかりにくいけど…。 ^^;

梓水苑に入ったところで写真を撮ろうと思ったら、専属カメラマンが見えたので、慌ててガッツポーズをして、改めてカメラを構えた…という写真なので、しょーがない。 ^^;

司会のお姉さんが「お帰りなさ〜い! ^^ 五回もガッツポーズを決めてましたねぇ〜。走りきって嬉しいって感じが、いいですねぇ〜!! ^^」と解説してくださったけど、サービスっすから!! ^^;

完走証をいただいた。 ^^

そして おめでタイ焼き も。 ^^

もぐもぐ。幸せ。 ^^

エピローグ

これだけ写真を撮りながら、制限時間を 1 時間ほど残した 14:50 分にゴールできるとは思っていなかったので、「オレ、なかなか頑張った。 ^^v」と思った。すべてのエイドで提供されたものをいただいたのはもちろん、すべてのエイドでトイレにも寄ってるという…。 ^^;

結局、最後までコガ氏に追いつかれることはなかった。エイド到着毎にメッセージで知らせあっていたことに加えて、スマココで座標を共有していたのだけど、最初のスタートダッシュで確保したリードが縮むことはなかった。結局、 16:00 丁度ぐらいにゴールしたようで、計画したペース通りにきっちり走りきったご様子だった。どうやら、後ろの方は信号待ちが大変だったらしく、七回目の切り替わりでやっと渡れた…なんてこともあったそうな。

イマムラ氏も無事に 17:30 頃にゴールまで走りきったようだった。制限時刻を過ぎて回収車に乗る経験談を聞かせてもらえるかと期待していたのだけど、そーはならなかったらしい。 ^^;

絶景の中を走る、とても満足度の高いイベントだった。運営スタッフの皆様、ありがとうございました。 m(__)m