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秩父八丁峠でハードライド

すっかり夏の気候になり、職場への移動でもじんわりと汗がにじむ今日この頃。「あ、暑い〜。標高 1,000m より上に行きたい〜!!」と思い続ける日々を過ごしていた。東京で 30度を超えていても、標高 1,000m なら 25度ぐらいと快適だからだ。

週末の天気はどうやら晴れっぽい。中禅寺湖へ行くか、マイカー規制の始まったスバルラインへ行くか…などと考えていたところに、コガさんから「秩父の八丁峠なんてどーですか? 途中、滝沢ダムでダムカードがもらえますよ。 ^^」とお誘いが。

自分でコースを決めると、だいたいメジャーなスポットになってしまうので、マイナースポットはなかなかライドプラン候補に上がってこない。なので、こーゆーお誘いがなければ、八丁峠へ行く機会はきっとないだろう。せっかくのありがたいお誘いなので、意気揚々と乗っかることにした。 ^^

…それが、まさか、とんでもないハードライドになるとは、この時は知る由もなかった…。

コース概要

またしてもログが消えてしまった…。 (TT)

自転車を降りるときに GARMIN Edge 820J をバックポケットに入れるのだけど、この時の扱いが雑で、誤操作しちゃってるっぽい。

自分のログはないので、今回はコガさんの STRAVA からスクショを撮らせていただいた。ちょっと見にくいけど、西武秩父駅スタートで、滝沢ダム、八丁峠、万葉の里、野上駅というルートを通った。距離は 115Km で、獲得標高は 1,600m だったそうな。

滝沢ダムへ

待ち合わせは 9:00a.m. 頃に西武秩父駅。池袋駅まで自走して、レッドアロー号を初体験。快適、快適。 ^^ 西武秩父駅に到着すると、既にコガさんが到着していた。

てっきり山奥だと思っていた西武秩父駅は、標高 200m ぐらいしかなく、ぜんぜん涼しくない。スマホを確認すると気温は 31度だった。

八丁峠という名前は聞いていたものの、まったく下調べをしてないので、どこを通ってどこに行くのかは、完全にコガさん任せ。 ^^; きっと涼しいところへ連れて行ってくれるのだろう。

ふっと見ると、コガさんが組み立てている自転車が Madone だった。今までは私の走力に合わせて、少し重い SOMA を持ってきていた。その SOMA でも上りになると、まったくついていけないのに、まさか Madone を持ち出してくるなんて…。ほとんど走ったことのない秩父は、地名にも疎く、今回のコースも頭に入ってない。おいていかれたら、遭難して、クマの餌になる顛末が待っているかもしれない。これは、やばいぞ? (--;

コンビニに寄って、二本のボトルに水を満たし、コガさんの後ろについて走り出した。

少し街中を走っただけで、すぐに森林世界へ。暑いのにバックパックを背負って前を走るコガさんだが、まったく暑さを感じさせない軽快な走り。サイボーグなんぢゃなかろうか?

「夏は暑いんで、無理せず、ポタリングで行きましょう。 ^^」と言ってたはずだけど、30Km/h オーバーのペースで進む。ついていけるペースではあるものの、けっこう汗が吹き出る。緩い上り坂の区間に入っても、 20Km/h オーバーな感じで、初っ端から心拍数は高め。きつくはないけど、緩くもないぞ。 ^^;

少し写真休憩。まだ、そんなに走ってないのに、この景色。これは、走りがいのある気持ちのいいところだ。 ^^

絶景、絶景。

コガさんの Madone 。

私の Emonda 。ガードレールの傷跡が痛々しい。 ^^;

「ここから道の駅まで一本道みたいなんで、お先にどうぞ。 ^^」と言われ、「本当のポタリングを見せてやる!」とのんびり走り始める。平坦路では 30Km/h を超えないように走るのだけど、緩斜面になると少し頑張って踏み込むようになり、その頑張りのまま下り坂や平坦路も走るようになり、結局、そこそこのペースになってしまう。のんびりポタリングで走るのって、意外と難しいのかもしれない。 ^^;

そして、道の駅まで 1Km の道路標識を見かけ、逃げを決めるべく、猛ダッシュ。 ^^;

道の駅 大滝温泉 に到着。

コガさん「坂道でもスピード落ちないし、最後は 45Km/h を超えてましたし、まだまだ、余裕みたいですねぇ〜。 ^^」
ワタシ「道の駅で休めるから、少し遊んでみただけだから! こんなペースで走り続けられる訳ないでしょぉ〜!! ^^;」

危ない、危ない。 ^^;

景色のいいところだけど、まだ、営業開始前だったので、自販機休憩のみで、次の目的地の 滝沢ダム へ。

ダムが見えてきた。手前にある道路は、後で走ることになるはずのループ橋。真下から見上げると、かなりの高さ。高いところが苦手な私は「この高さ、ヤバくないですか? ^^;」とガクガクブルブル。まあ、今から心配してもしょーがないので、まずはダム見学へ。

ダムの前に吊り橋がかかっていて、真正面 (実は背面) から写真が取れる。堤高 132m だそうで、ド迫力の巨大な壁が目の前にそびえている。

記念撮影。 ^^

天端まで上るエレベーターがあることが書かれた看板を見つけ、「ループ橋を通らずに、天端まで行ける!!」と期待して、入り口へ向かうと…。

エレベーターの入り口まで、この急階段を下りてゆかなければならないらしい。軽いロードバイクとはいえ、担いで下りるのはちょっと怖い深さだ。もし、エレベーターに載せられないとなると、今度はこの階段を戻ってこなければならないことを思うと、これは諦めた方が良さそうだ。ただ、めっちゃ涼しい空間だったので、しばらく涼んでリフレッシュはした。 ^^;

涼んだところで「ふむ。あのループ橋を走るのか…。」と自転車に跨ると、「少し下って、裏道へ抜ける方法もあるみたいですよ。 ^^」とスマホを覗きながらコガさん。聞くまでもなく、そっちに確定でしょう!! ^^

少し下って橋を渡り、川の右岸へ。こっちは完全に裏道のようで、木ノ実や枝が散乱している。木陰で涼しいし、車はまったく来ないのもあって、自転車にとっては走りやすい。堤体まで上るプチヒルクライムだけどね。

喋りながらゆるゆる上る。半分を過ぎたあたりから、だんだんコガさんについていけなくなってきた。「ちょっとしんどくなって来たんで、上で待っててください。」とお願いして、一人旅モードへ。なかなかしんどかったけど、距離が短かったので、あんまり待たせることなく、天端に到着。

天端手前のトンネル。この右の道に入るとダムがある。

ダム湖の名前は "奥秩父もみじ湖" だそうな。

通るはずだったループ橋。なんでこんなの作ったんだろ? 激坂でもいいから、川沿いの直登路にしてほしい。 ^^;

堤体を上部から。

管理事務所で、ダムカード獲得!! ^^

八丁峠へ

ダムを堪能したら、いよいよ本番の八丁峠へ。距離は 20Km ほどで、基本的に緩斜面とのこと。

私が前を引いて、ゆるゆる上る。車の来ない裏道だけど、木の枝や落石も多い。雑談しながら景色を楽しみつつ走り続けて、「そろそろ小休止したいですね。」と言った途端に バン!! と破裂音が響いた。「わ! パンク!!」とコガさん。自転車を降りて確認すると、私の後輪がペシャンコになっていた。

「見事なサイドカットパンクですねぇ〜 ^^」とミョーなところで感心しているコガさん。「五月に買ったばかりの Bontrager R3 なのに…。(TT)」と泣きそうになる私。 ^^;

コガさん「これ、普通のパンク修理ぢゃダメですよ。サイドカットしてるんで。」
ワタシ「ん? どこどこ?」
コガさん「ほら、ここ。見事に垂直に切れてるでしょ? 圧力をかけると、ここからチューブがはみ出てくるんです。」
ワタシ「ふむ。なるほど。」
コガさん「ガムテープとかあるといいんですけど…。」
ワタシ「大丈夫です。タイヤブート持ってますから。 ^^;」

という訳でパンク修理。慣れたくはないけど、慣れている。 (TT) けど、人前でパンク修理をするのは初めてのことで、アタフタしてしまう。 ^^; タイヤブートを貼り付けて、チューブを交換して、 CO2 でエアを充填。

無事終了。パンクはバッドラックだったけど、ちょうどいい休憩になった。リフレッシュできたところで、八丁峠へ向けて再出発。

木の生い茂る山道を上り続けていると、キャンプ場の近くで食事ができるらしいノボリを見つけた。

ワタシ「コースから外れますけど、食事できるみたいですよ。行ってみますか?」
コガさん「そうですねぇ〜。次の道の駅は、八丁峠へ超えて下った先なんで、行ってみる価値はあると思いますよ。 ^^」

という訳で、ルートを外れて細い横道へ進んだ。

こんなトンネルを超えて 2Km ほど走り、コテージのあるキャンプ場へ到着した。2F にレストランがあるということで、行ってみたのだけど、残念ながら営業してなかった。往復で 4Km の道のりが…。(><) 目の前に交番があったので、警官だって食事をするだろう…と思って、訊いてみた。

ワタシ「このあたりで食事のできるところはありませんか?」
警官「目の前にレストランがありますよ。やってるかどうかは知らないけど。」
ワタシ「やってませんでした。 ^^;」
警官「ぢゃあ、他にはないよ。」

(TT)(TT)(TT)(TT)(TT)

空腹ってことはないのだけど、ここらで本格的な食事をしておかなければ、後半が心配だ。とはいえ、営業してないものは仕方がないので、コガさんにいただいたチョコ羊羹を頬張って、キャンプ場を後にした。

ひたすらこんな道を上り続ける。斜度は 5% ぐらいなので、きつくはない。緩くもないけど。じわじわと体力を奪ってゆく長坂コースだ。

滝を見つけて涼を取る。この辺りで標高 900m ぐらいだったかな? この先、だんだんコガさんについていけなくなってゆく。斜度も上がって 8〜10% ぐらいか。気付くと一人旅になっていた。

何度も見かけた落石注意の看板。

だんだんと思考が鈍り、カーブを曲がるたびに「次で最後か? もう頂上についていい頃なんぢゃない?」と思うばかりで、他に何も考えられない。狭い道で車がやってきた。足をついて道を譲ると、気力が尽きた。「少し押して歩こう…。」

15分ほどトボトボと押し歩いたところで、コガさんが待っていた。「思ったより、キツいですねぇ〜。^^;」と言いながら、一緒に押し歩いた。サイクリングぢゃなくって、ハイキングだ。 ^^; 10 分ほど歩いたところで、少し回復できたので、自転車に跨って峠まで上った。

八丁峠トンネルに到着。長いトンネルだ。夏のトンネルは、涼しくて気持ちい。トンネル内はおそらく 3% 程度の下り坂になってて、スピードが上がってしまう。せっかく涼しいのに、素早く通り過ぎてしまっては勿体無いので、なるべくゆっくり進んでゆく。

トンネルを抜けると、そこは絶景だった。しんどい上りだったけど、ものすごく達成感がある。 ^^

少し下ったところで、さらなる絶景を堪能。

「ここ、自撮りスポットらしいですよ。 ^^」と言われて、パシャり。

野上駅へ

峠は超えたので、あとは下り基調で、道の駅を目指すばかり。やっとご飯にありつける!!

万葉の里 に到着!!

だがしかし、すでに営業時間は過ぎていた。 (TT)

自販機補給はできたものの、さすがにヤバくなってきた。まだ大丈夫だけど、やや空腹感が…。

道中にあるであろう食堂を期待して、さらに先へ進んだ。

だんだん日が落ちてきて、夕方の風景に変わってゆく。

ほとんどお店がないものの、うどん、そば、ラーメンなんかのノボリが時々目に入る。が、どこも営業していない。ランチ営業しかやってなくて既に閉店しているお店か、そもそも営業をやめてしまったようなお店ばかりのようで…。これは厳しい…。 (><)

ところどころ自販機は見つかるので、飲み物はなんとかなる。

まんじゅう屋さんを見つけ、中に入ってみるも、商品は箱入りのまんじゅうのみ。

ワタシ「置いてるのは、箱入りまんじゅうだけですよね? ^^;」
おばあさん「ええ、まあ…。どうしたん?」
ワタシ「何も食べてないんで、食べ物を探してまして…。」
おばあさん「うちはまんじゅうだけだねぇ〜」
ワタシ「ですよねぇ〜。お騒がせしてすみませんでしたぁ〜。 ^^;」

そそくさと店をあとにして、走り出そうとしたところに、お孫さんが走ってきた。「これをどうぞ!!」とバナナを手渡された。「まんじゅうも買ってないのに、これはもらえない!!」と思ったのに、手は皮をむいていた。 ^^;

「『何も食べてない』とか言ったから、貧乏で困ってると思われたのかもしれませんね。^^」とコガさん。しまったぁ〜、誤解を招いてしまったかぁ〜。 ^^;

とっても美味しいバナナだった。 ^^

結局、飲食店を見つけられないまま野上駅へ向かう川沿いを走り続け、セブンイレブンにたどり着いた。走行距離は 100Km ほどだっただろうか。「さすが、セブンイレブン様!!」コンビニにこれほど感謝したのは、たぶん初めて。 ^^;

牛丼を頬張り、駅まで 15Km の道のりを進んでゆく。途中、200m アップほどのプチヒルクライムを超えるのだけど、牛丼パワーのおかげでなんとかコガさんに食らいついてゆく。

ヘロヘロで野上駅に着き、秩父線に乗って西武秩父駅へ。

レッドアロー号に乗り換えて、駅で買った わらじカツ丼弁当 を頬張る。「あれ? 柔らかいぞ? もしかして、とんかつぢゃなくって、ミンチカツだったなのかな?」

エピローグ

ログの記録に失敗したのは、3回目かな? STRAVA で、距離や獲得標高の記録をしているのだけど、 300Km はロストしている気がする。もったいない…。 ^^;

バッテリーの持ちを気にして、休む時に消したりしているのだけど、それが誤操作を招いている。どうやら余計な操作をしないことにした方が良さそうだ。 ^^;

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